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スウェーデンコラム「瑞筆」

第4回 観光で訪ねる北欧 旅のヒント/高津雅子さん

以前は北欧に旅行するとしたら、大手旅行代理店の安心できる「見所限定ツアー 北欧一週間」などで行く方が多かったようです。けれど、最近は旅慣れた方も多くなり、各航空会社が正規割引料金の設定をしているので、個人旅行をする可能性が大きくなりました。

 私は北欧にこれまで4回行ったのですが、純粋な観光旅行ではなかったのでツアーを利用した事はありません。個人旅行でなるべく安く、快適に過ごすにはどうしたらいいだろう・・・そればかり考えてきました。
ですから、私の旅は基本的にジーンズにTシャツでバックパックを背負って歩く、そんな旅行です。ジーンズでなくても、動きやすいパンツにスニーカーでコロコロカートを引っ張って歩く身軽な国内旅行のような感覚です。というのは、日本人はお金持ちというイメージがかなり定着しているようで、まさにそんな風に旅行するとスリに狙われたり、買い物で高いものを買わされたりするのではないかしら・・と思うわけです。なるべく目立たないように、そしてリラックスして旅行が出来るようにと考えます。
これから北欧に旅行する方の参考になりそうな、旅のヒントを書いてみようとおもいます。

* 子ども連れ家族で旅行するなら・・
こどもを連れての海外旅行は、親としては荷物が多く健康と安全に気を使い大変ですね。私が一度家族で北欧旅行をした経験では、案外快適な旅ができました。その理由のいくつかを紹介します。
・ こどもを連れていると、地元の人と交流が生まれやすい
こどものためにトイレはどこだ、水はどこで買える、などと始終人に物を尋ねることになります。すると、地元の人はああ、大変ね、という感じで親切に教えてくれます。
・ 鉄道のこども割引がある 
スウェーデンのSJ(スウェーデン国鉄)では大人が予約していると、こどもは2人まで予約料金を少しだけ支払い列車料金は無料になります。(1等席は除く)
・ ユースホステル(YH)に家族で泊まれる
 北欧の宿泊はYHをお薦めします。北欧の、特に大都市のホテルはとても料金が高いです。東京なら高いところも安いところも探せるけれど、路地裏のホテルは外国では心配ですよね。だったら、YHは料金が安くて安心です。(一泊3000円〜4000円くらい) シーツは貸してもらえ、朝食ビュッフェもたいていあります。家族単位だと一部屋にしてもらえば、本当に快適。清潔なキッチンがあり、街のマーケットでパンとチーズを買い、野菜やソーセージでスープを作れば、立派な食事になります。

* ひとり・ふたりで身軽にあちこち見て回るなら
大きなスーツケースで旅行はできないでしょうね。私の場合は70Lの山用リュックサックに衣類を詰めて歩きました。リュックを背負って歩くといっても、それほど歩く距離は長くないもので、移動の乗り物や宿への道くらいです。でもワンピースにリュックを背負うわけには行きませんねえ。だから私の旅はジーンズにTシャツが当たり前です。北欧で旅をしていると、そんな感じのラフな中高年の旅行者をたくさん見かけました。というか、高級ホテルに泊まらないのでスーツにワンピースのご夫婦にはお目にかからなかったのでしょうね;とはいえ、一度くらいレストランで食事をしたいと思ったら、一枚はきちんとした服と靴をリュックに忍ばせて行くべきです。

ひとり・ふたりでYHに泊まる時注意が必要なのは、北欧では男女相部屋が当たり前だということです。予約時に男女別の部屋で!と確認をしましょう。コペンハーゲンのユースでは、男女別予約は受け付けていませんでした。でも、大都会の街中のとてもアクセスの良い場所にYHがあるので、多少の不便は目をつぶっても良いかもしれません。

せっかくの個人旅行なら、現地の市民の生活を知りたいですね。国内旅行でもそうですが、市場を見るのはとても楽しいものです。人は何を食べているのか、どんな風に買い物をしているのか。お土産になるものも見つかりますし、かならず食堂もあります。きっとどこも安くて美味しいでしょう。最近人気があるのは、ヘルシンキの港にあるマーケット広場やハカニエミの市場。白樺のかごや織り・編み物などの工芸品も売っています。
 
旅行中の食事をどうするかはちょっとした問題です。旅行中はあちらこちら歩き回り、疲れますね。特に夏の北欧は太陽が出ている時間が長く、夜8時でも昼間のように明るく、バカンス中の現地の人が街にいるので、錯覚してついつい遊びすぎてしまいます。朝食はYHのビュッフェでパンにハム・野菜・チーズ、ヨーグルト、コーヒーにジュースなど、なるべくバランスよく食べておきます。いったん外に出かけると、食事をするのが悩みのたね。というのは宿泊と同様、北欧の外食はとても高いのです。レストランで食べるとなると、お得なランチで1500円、夕食はとても贅沢なことですから2000円以上になる場合が多いでしょうか。それで満足するものが食べられるかというと、日本の基準よりも寂しいものになるかもしれません。現地の人は特別な時以外は外食しないのです。そのためか、街のホットドッグスタンドのような売店は比較的多く見られます。最近は日本にあるようなコンビニの数も増えているので、サンドイッチと飲み物を買って公園で食べるのもいいですね。コンビニやスーパーを覗いてみるのも楽しいです。モダンなデザインやきれいなディスプレーを見るだけでも価値があります。

そんな風に街をぶらぶら歩く旅をするときは、道の名前を標識で確認したり、店で買い物の表示を見るときに現地の言葉が少しでも読めると助かります。人に物を尋ねるときには、北欧では英語がかなり通じると言われますが、挨拶くらいはできたらいいですね。日本の書店に「旅の・・手帳」のようなガイド本がありますので、利用すると良いでしょう。私はスウェーデン語でデンマークもノルウェーもどうにかなりますが、フィンランドは全く違う言語体系なので、この本のお世話になります。 でも、分らないことも楽しみのひとつで、お互いにへたな英語でやりとりするうちに、親近感が生まれてきたりするものです。

最後に私が楽しかったと思い出に残るポイントを挙げてみます。
・ コペンハーゲンの運河巡りボート
・ フィンランドのトラム(路面電車)
・ ストックホルムの北方博物館
・ 北欧各国の博物館・美術館のカフェ
・ ガラスの王国のhyttsill(ヒットシル):炉で焼くニシンとじゃがいも
・ スウェーデン、ダーラナ地方の工芸巡り
・ ストックホルムからコペンハーゲンへの夜行列車
ほかにもたくさん楽しかった思い出がありますが、みなさんも思い出を作る旅を自分で作ってみてくださいね。

次回は「スウェーデンの工芸」についてです。

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Columnist Profile
高津雅子さん
北海道出身。1957年生まれ。 北海道大学教育学部で発達心理学を専攻。エトワール海渡(株)勤務後結婚。
1993年から横浜朝日カルチャーでスウェーデン語講座を受講する。
1995年 SI(Svenska Institutet):スウェーデン文化交流協会の外国人向け夏期スウェーデン語講座初級受講。
2005年 同 夏期スウェーデン語講座中・上級を受講。
2006年〜(財)スウェーデン交流センター スウェーデン語講座講師。 スウェーデンの手工芸をきっかけに横浜、大阪、札幌でスウェーデン語を学習。スウェーデンの絵織り・フレミッシュ織りやマット織りを修行中。


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